現在までに東京の街角で確認された水平型の几号標石は、亡失も含めると18地点になる(浅野が把握している分)。
その所在地を東京市の『水準基標一覧表(大正8年)』と照合したところ、ものの見事に一致した。
これまで「内務省地理局による東京三角測量の附属予備点」説など、さまざまな見方が示されてきたが、『一覧表』の確認により、
東京の水平型几号標石は東京市が設置した水準基標
と判断する。規定や仕様書などはまだ見つかっていないが、この『一覧表』の存在により長年の謎は解けたと理解してよい。
現在、東京都が管理する水準基標はすべてマンホール埋設型になっているようである。(最新の東京都「水準基標測量成果表」)
では、今日確認できる水平型几号標石は、地下埋設型へ移行する際に撤去されず、置き去りにされた過去の遺物ということになる。
設置された総数からすれば確認できた標石はごく一部に過ぎない。震災、戦災、改修の波を乗り越えた奇跡の存在といえるだろう。
コロナ禍の影響もあり、文献はまったく調査不足であるが、判明しているものから順次掲載していくことにする。
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水準基標一覧表 (大正8年) |
さまざまな文献から (収集した資料の寄せ集め) ※ 編集中 |
今までに確認された 水平型几号標石 (pdf) |
情 報 欄 (随時更新) |